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キャンディー・ビート

ちょっと具合が悪いから

というから智蔵さんを車に残してスーパーに独りで買い物にいきました。
買うものはトイレットペーパーと決まっていたので、勝手知ったる売り場だし、すぐさま商品を選んでレジに向かいました。
時は夕刻。買い物客のピークは過ぎたとはいえ、それなりに混雑しています。

急がなきゃ、と思っていたのでさっと見渡して、2組ほど並んでいるレジを発見。
すっと列に並んだところ、直前のお客は買い物かごを持っていない父娘の2人づれ。
小さな女の子の手にはチュッパチャップスが1つ握られていました。
父親が娘に50円を手渡して、女の子に買い物の経験をさせたい様です。微笑ましい。

レジ打ちの男性の胸には「研修中」の札がかかっており、「お急ぎならば別のレジをご利用ください」という注意書きが。

ちょっとだけ躊躇しましたが、女の子のチュッパチャップスたかだか1つ。内心ラッキーと思ってました。

男性店員は女の子から商品を受け取り、赤外線にピッと。
ピッと。ピッと。ピっ・・・・・
何度やってもバーコードを読み取らないようです。

寡黙な男性店員はしげしげとチュッパチャップスをながめ、また、ピッと。

女の子の顔に不安の色が浮かびます。

よわよわしい声で上級社員らしき男性を呼んで「・・・あの、これ通らないんですけど・・・」

上級社員は、ハキハキした口調で「ちょっと待ってて、えーと、チュッパチャップスね。値段みてくるから・・・」

女の子の視線は立ち去る上級社員をおっかけていましたが、ますます不安そうです。

なかなか帰ってこないなぁ、、と思っていたら、遠くで「どこだぁ?」という上級社員の声が聞こえます。

まだ買い物中の母親らしき女性が父親らしき男性に向かって「何?何やってんの?」と非難めいた言葉を発します。
父親が業を煮やして「チュッパチャップスの売り場、教えてあげてよ。」
「どこよ?どこ?それ、どこよ?」
「あそこらへんだよ、あの辺」
「え~?どこ?あなた来なさいよ。」
僕を挟んで夫婦のジャブの応酬です。ファイッ!

寡黙なレジ打ち研修中男性は、チュッパチャップスを両手で弄んでいます。
それを見つめる女の子の不安そうな顔。

「あった!あった!」という上級社員の歓声がレジのすぐ横であがり、バーコードだけがその面積のほとんどを占める小さなタグを研修中男性に手渡したのです。
チュッパチャップスの包装紙はクチャクチャなので、そういったタグが付いているのが普通なようです。

「・・・45円になります。」

女の子はじっと握りしめていた50円玉を差し出して一件落着。

車に戻ると、遅かったね。やっぱり混んでた?

と智蔵さんが弱々しい声で迎えてくれました。

そうね、ちょっと混乱してたね。 拍手コメントを見る

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